2025年12月1日
アプリ開発
Nuitka: GitHub Actionsでビルドしたアプリが最新macOSで動作しないケース
Nuitkaは、Pythonアプリケーションをスタンドアロンのバイナリに変換できる強力なツールです。しかし、GitHub ActionsなどのCI/CD環境でビルドしたバイナリが、特定のmacOSバージョンで動作しないケースがあります。 本記事では、macOS Sequoia(15.x)環境でNuitkaバイナリが動作しない問題の原因と解決策を解説します。

はじめに
Nuitkaは、Pythonアプリケーションをスタンドアロンのバイナリに変換できる強力なツールです。しかし、GitHub ActionsなどのCI/CD環境でビルドしたバイナリが、特定のmacOSバージョンで動作しないケースがあります。本記事では、macOS Sequoia(15.x)環境でNuitkaバイナリが動作しない問題の原因と解決策を解説します。
こんな症状が出ていませんか?
以下のような症状が見られた場合、本記事の内容が該当する可能性があります。
- バイナリが即座に終了する(実行時間がほぼ0秒)
- 終了コードが0(正常終了扱い)
- エラーメッセージが一切出力されない
- ローカルビルドでは正常に動作する
原因
GitHub Actionsのmacos-latestランナーは、現時点でmacOS 14(Sonoma)を指しています。このランナーでビルドされたバイナリは、macOS 14向けの依存関係を持ちます。
macOS 15(Sequoia)で実行した際に、ランタイムの初期化段階で互換性問題が発生し、エラーを出さずに終了することがあります。
確認方法
otool -Lコマンドでバイナリの依存ライブラリを確認できます。
otool -L ./your-nuitka-binary | head -10
libSystemのバージョンを見ることで、どのmacOSでビルドされたか推測できます。
解決策
GitHub Actionsでのビルド設定
macos-15ランナーを明示的に指定します。